こんにちは。学ぼう会のおかもとです。
世の中はGW真っ最中ですね。
薫風の心地よさ…を一気に飛ばして夏の暑さを感じるようになりました。
今年も猛暑、酷暑のようです。気をつけて過ごしていきましょう!
では、vol.10を更新します。
~もくじ~
自分では些細な事だと思っていたエピソード(vol.8,vol.9)をココサポ・プログラムのワークで取り扱ったことがきっかけで、私は過去に刻まれた心の傷に気づきました。すると、自分の思考や感情が過去に引き戻されて、すっかり忘れていた記憶がどんどん蘇ってきたのです。
感情だけでなく魂までも揺さぶられた感覚に私は大きく混乱しました。本当は独りになってゆっくり落ち着きたかったのですが、運よく?悪く?子どもはまだ幼く、子育て真っ最中のタイミングです。家族といつもと変わらぬ日常生活を送らなくてはなりません。平静の維持に集中することで必死でした。
ところが、いちど扉を開いた心はそう簡単に言うことを聞いてくれません。我が子と接していると、自分が我が子と同じ年齢の頃まで自然に遡ってしまい、その時の記憶がどんどん浮かんでしまうのです。忘れていたはずなのに…。泣きながら眺めた窓の外の景色、ボーッと見つめた家具の傷、机の上の落書き…そんな些細なものまで思い出してしまうのです。
振り返ると、自分の育て直しの過程で最もキツい時期でした。
同時に、親への怒りが溜まったマグマのように動き出します。噴火しそうになったり、実際に噴火したり…。「いつもの私でありたい」と思おうとすればするほど、幼い頃の私が飛び出してきて「もう我慢できないっ!!」と叫ぶのです。
それは別々の人格が登場して言い合っているような感じです。
子育て真っ最中の私が「穏やかに。落ち着いて」と自分自身に言い聞かせると、子どものころの私が「なんでまたそう言って私を邪険にするの?! 私は怒っているの! 辛かったの!傷ついたの!」と言い返してきます。
自分は今の自分が全て…だと思っていましたが、忘れていたはずの、消していたはずの、乗り越えていたはずのダメダメな自分は今の自分に見えないところでちゃんと居座っていたのです。
何気なく目に入ってきたシーンや他人の言動に、なぜか感情が揺さぶられることはありませんか?とくにネガティブな感情の場合、今の自分が感じているというより過去の自分…つまり子どもの頃に経験した感情に触れたことによるものである場合が少なくありません。しかも、それはとても強烈でコントロールが効かないことが多いのです。
私は、いま、SNSなどによく出てくる誹謗中傷や批判的な意見、揚げ足をとるような物言いなどは、こうした心の奥に溜められた感情から起こしているのではないかと思います。だから、コントロールが効かないのではないか、と。
それくらい、ネガティブな感情というものは大きなエネルギー、溜まったマグマみたいなものなのでしょう。
言いたい放題に言えば解消できるものではありません。逆に、他者のネガティブな感情を引き寄せて、結果としてさらにネガティブな感情を溜め込み、自分を傷つけていくことになります。
いわゆる『正義感』も、広義ではコントロールが効かない感情のひとつだと私は考えています。
心身ともに疲弊するネガティブな感情による揺さぶりは、自分のルーツをいちど辿りなおさないかぎり解消できないとも私は考えているからこそ、このブログを書いているわけです。
子ども同士が互いの気持ちをぶつけあって喧嘩して、
「ごめんね」
「いいよ」
と互いに言い合えたら、そこで険悪な関係が解消されて、気を取り直してまた仲良く遊び始める…。こんな様子を見ることがあります。
私の中に、思考で自分をコントロールしようとする大人の私と、感情まかせで自分を制御できない子どもの頃の私が存在しています。その二人が、ひょんなタイミングで登場し、
「ごめんね」
「いいよ」
と互いに言い合えたら解消されるかもしれません。でも、大人の私は子どもの私の存在に気づけません。大人の私が子どもの私を「あっちに行って!」「黙って!」と命令して、心の奥の部屋に閉じ込めてなかったことにするのです。閉じ込めることができないと、子どもの私が感情まかせにふるまって、後で大人の私が自己嫌悪に陥るのです。
大人の私と子どもの私…しかも、年齢や成長に伴って変化してきたさまざまな私が、今の私の中に存在しているのです。みんなが手を繋いで分かり合い、存在を認め合い、許し合うことができればいいのですが、怒っている私、悲しんでいる私、つまりネガティブな私はそう簡単にその苦悩を手放せません。
「わたし…あんなに耐えてきた」
「わたし…すごく頑張ってた」
のだから…。
そう簡単に、
「分かった。消えてあげる」
とは言ってくれないのです。
ですから、自分のルーツの振り返りが必要なのです。
振り返って、自分で自分を育てなおす。自分で育ちなおす。
このプロセスを辿れば、必ず、今までとは全く違う道が現れてきます。
新しい道を歩いていくか、これまでの道の延長を歩いていくか…それは、自分で決めればいいのです。
「正しいこと」などひとつもありません。すべてが正解だし、すべてがベストなのです。
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